2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

断章273

「経済や情報のグローバル化は、改めて国家の役割の再定義を要請しているし、また民族や宗教への覚醒は、改めて国民という集団的なアイデンティティの再構成を要請している」。 「『国家』をどのように理解し、また論じるかは、まさにグローバル化と情報化の…

断章272

「ゲノム革命によって明らかになったように、人類の過去を大きなスケールで眺めれば、わたしたちの生きている時代は別に特別ではない。過去にも、非常にかけ離れたグループがくり返し混じり合い、互いにヨーロッパ人やアフリカ人やアメリカ先住民と同じくら…

断章271

DNA解析は、遺伝的な疾患の治療にも役立つ(損傷を受けた遺伝子の影響を相殺する薬を開発できる)。 「強烈なボトルネック現象を経験したヨーロッパ人系統のグループ、たとえばアシュケナージ系ユダヤ人、フィンランド人、フッター派信徒、アーミッシュ、サ…

断章270

日本の自称「知識人」リベラルは、人類の交雑(混血)の歴史を知ると、浅薄にも、「すべての人間は混血である。“民族”とか“国家”という区別は、無意味で、恣意的だ」とか言って、現代の“民族”“国家”を相対化(不要化)しようする。しかし、主流となった現生…

断章269

現生人類と旧人類の間で交雑(交配)があったとしても、その後に旧人類に起きたことは、アメリカ大陸を「発見」したヨーロッパ人の銃と病原菌による惨禍に見舞われたアメリカ先住民にまさる悲劇だった。すなわち、「絶滅」である。 「7万年前、世界には非常…

断章268

「わたしたちは何者なのか」「人類の過去を研究するのは、美術や音楽、文学、あるいは宇宙論の研究と同じように不可欠なことだ。なぜなら、人類が共有するさまざまな側面に気づかせてくれるからだ。極めて重要でありながら、これまでは想像もしなかったよう…

断章267

日本のマスメディア、「左翼」インテリは、「反権力のイドラ」とでも呼ぶべきものに取り憑かれている。ところが、そうした「反権力のイドラ」は、現下の国際情勢下では、全体主義国家や寡頭専制国家からつけこまれ悪用されて、自由民主主義国家の自由主義・…

断章266

唾棄すべきは、日本の自称「知識人」リベラルである。 彼らは、大半がシャンパン・リベラル ―― 貧困・格差是正・難民受け入れなど口では「正義」「公正」「平等」などメディアで聞こえのよい主張で人気取りのパフォーマンスをし、上から目線で勤労大衆を馬鹿…

断章265

建前(たてまえ)と本音(ほんね)は、何かしらに対する人の感情と態度との違いを示す言葉である。どちらを信用すべきだろうか? 「近く着任する姜昌一(カンチャンイル)駐日韓国大使が17日、日本メディアとの会見に応じ、元徴用工問題や慰安婦問題を念頭に…

断章264

さらなる危機に備えよう。なぜなら・・・ 「米ジョンズ・ホプキンス大のまとめによると、新型コロナウイルスによる新規死者数は12日に世界で1万7195人と、過去最多になった。13日時点で、アメリカの累計死者数は38万人を超えている。 米疾病対策センター(CD…

断章263

「我々は、何度も読み直して彼の言葉を味わうべきだ。日常のビジネスや生活で忘れてしまいがちだが大事なことを、時にとてもシャープな表現で、しっかり思い出させてくれる。『ドラッカーからはもう学ぶことがない』などという日本人経営者がいるとすれば、…

断章262

日本共産党と同伴者たちは、中国共産党が全体主義であることを認めようとしない。なぜなら、中国が全体主義国家であることを認めてしまえば、彼らの共産主義(マルクス主義)が、最終的に失敗し敗北したことを認めることになるからである。しかし、目を閉じて…

断章261

「共産主義の下では、権力はほとんどもっぱら目的である。なぜならば、権力はあらゆる特権の源泉であり、特権を保証するものだからである。権力により、権力を通じて、国富にたいする支配階級の物質的特権や所有権が実現される。権力は理念の価値を決定し、…

断章260

「20世紀の幕が下りる頃、ファシズムと共産主義と自由主義のイデオロギー上の激しい戦いは、自由主義の圧勝に終わったかに見えた。民主政治、人権、自由市場資本主義が全世界を制覇することを運命づけられているように思えた。だが例によって、歴史は意外な…

断章259

「自由とは個人及び少数派の権利である。自由とは、その定義からして、必然的に個人ないし少数派が他と異なる行動をとることを禁じられることのない権利である。自由ならざる社会においては、他と異なるものは犯罪者である」(P・ドラッカー)。 日本の自称…

断章258

中国共産党は、“今のところ”成功している全体主義政党である(「紅い」頭巾をかぶり「紅い」シャツを着ている)。成功に幻惑された日本の「左翼」学者たちは、「中国の特色ある社会主義思想」という全体主義の政治とイデオロギーを批判しないし、つまるとこ…

断章257

ネズミ男やウサギ女たち。下級国民は、「背中の殻のなかに悲しみをいっぱい詰めたデンデン虫」(新美 南吉)である。心で涙しても人前では笑顔で、滑り落ちやすい山道を登っていく人生である(時折は、慈雨に安らぎ、そよ風になごみ、虹に癒されて)。 黒や…

断章256

『タイムズ』は、1785年に創刊された世界最古のイギリスの日刊新聞である。その『タイムズ』に、『「経済人」の終わり』へのウィンストン・チャーチルの「書評」が1939年5月27日付けで掲載された(以下はその一部である)。 「ドラッカーは、独自の頭脳を持…

断章255

第二次世界大戦勃発前の1938年には、「リベラルデモクラシー(自由な民主政)」「コミュニズム(共産主義)」「ファシズム(全体主義)」という3大勢力があった。 1938年から30年後の1968年(冷戦時代)には、「ファシズム(全体主義)」が滅び、「リベラル…

断章254

救国救民の旗を掲げ、もっと賢く、もっと強く、もっと豊かで、もっと助け合う日本のために、「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ」(ガンジー)。