断章495

ネズミ男は、東の大海に浮かぶ「動物王国」で暮らしている。つれあいのハムスター女は、若い頃に勤めていた会社の社員旅行で香港に2回、台湾に1回行ったことがあるらしい。時々「あ~、美味しい中華が食べたい」というが、家計が許す範囲は、“ほか弁”の「中…

断章494

「私の業績に関する限り、近代社会における階級の存在を発見し、さらにその階級闘争を発見したことは、なんら自分の貢献ではありません。ブルジョワ歴史家がすでに私のまえに、この階級闘争の歴史的発展を暴露し、ブルジョワ経済学者はこれら諸階級の経済的…

断章493

「要するに、啓蒙思想家たちのすばらしい約束にくらべて、『理性の勝利』によってつくりだされた社会的かつ政治的な諸制度は、苦い幻滅的な戯画であることがわかった」(エンゲルス)。 1962年12月4日の日本共産党機関紙『アカハタ』の「主張」は、次のよう…

断章492

赤色全体主義(チュチェ思想)の特権階級が支配する朝鮮民主主義人民共和国。この国の軍国主義的官僚指令経済(ノルマと配給の経済)には、財の希少性の指標としての(資本システムに備わる)価格メカニズムがない。だから、経済を回すには、コネとワイロと…

断章491

「人口爆発、環境汚染、貧困拡大、温暖化……われわれ人類の行く末について、悲観的な予言を目にしない日はない。だが実のところ、いまこそは人類史の最高の時代なのだ。明日を暗くするかに見える問題も、多くは良い方向に向かっている」と、“合理的楽観主義者…

断章490

フェラーリは、咆哮するエンジン、鮮やかなボディカラー、官能的なボディーラインをもつ、比類なきスポーツカーである。 マルクスの学説(思想)は、たとえるなら、ブレーキの無いフェラーリである。 魅力的な学説(思想)であるが、ブレーキが無いから、天…

断章489

日本共産党代表団・宮本 顕治団長が「熱烈な兄弟のあいさつ」を送った、朝鮮労働党の「社会主義建設と防衛」とは、どのようなものだったのか? たとえば、1980年代前半から半ばにかけて、北朝鮮で技術指導に携わった在日朝鮮人・李 佑泓は、「北朝鮮は明確な…

断章488

日本共産党代表団と朝鮮労働党代表団は、1966年共同声明のなかで、「マルクス・レーニン主義の純潔をまもるために闘争しなくてはならない」と主張した(『赤旗』1966/3/24)―― “純潔”は、破られるものだ。日本共産党は、マルクス・レーニン主義という“用語”…

断章487

「人類は30万年の歴史の大半において極貧だった。暮らしが少し豊かになるたびに人口が増え、結局、1人当たりの生活水準は生存可能なギリギリの線に戻ってしまうからだ。『マルサスの罠』と呼ばれるこの経済的停滞が、ほんの200〜300年前まで人類にとっては当…

断章486

「愚かな民だと侮ってる …… 誰のために踊らされているのか よく見極めろ♪」(『1789』)。 「日本の有識者や世間の議論の悪いところは、世界でいちばんのものを持ってきて『それに日本が劣る』と騒ぎたて、『日本はダメだ、悪い国だ』と自虐して、批判したこ…

断章485

「ロシアによる軍事侵攻を受けているウクライナでの戦闘に参加し戦死した台湾人義勇兵、曽聖光さんの追悼式が、首都キーウで予定されている。軍関係者からは曽さんの死を惜しむ声が上がっている。 曽さんが参加していた部隊の報道官は9日、中央社の取材に応…

断章484

「資本主義は危機に瀕し、終焉に向かっているという主張はいつの時代にもあります。 1929年に発生した世界恐慌で、アメリカをはじめとする資本主義国が、大混乱に陥ると、スターリンらソ連の首脳部は、『これこそが資本主義崩壊のはじまりであり、マルクスの…

断章483

ユルゲン・コッカが言うように、わたしたち庶民の暮らし向きと〈自由〉は、資本システム(資本制的生産様式)の発展と拡大を基盤として改善されてきた。たとえそれが、資本主義的発展の過程において徐々にしか実現されず、周知の通り、19~20世紀に繰り返し…

断章482

苦労知らずのお坊ちゃんで、実業知らずの大学知識人たち(たとえば、斎藤 幸平や白井 聡)は、「脱成長」とか「資本主義からの解放」と、しゃあしゃあと言ってのける。食うに困ったことがないからである。 わたしは、資本のシステムを、「めちゃくちゃいい」…

断章481

「生産の持続的な革新、社会状態の絶え間ない動揺、永続的な不確実性と運動が、ブルジョワの時代を他のすべての時代から区別する」(マルクス)。 ―― マルクスは、この資本制社会(資本制生産様式)の“解剖学”における「知の巨人」である。しかし、喩(たと…

断章480

「資本主義の歴史をしっかりと見、さらに、資本主義的でなかったか、あるいはほとんどそうでなかった過去何百年もの間の生活について何ほどか知る者であれば、世界の大部分(すべてではないとしても)で、とくに富裕な上層には属さない多くの人々のもとで実現…

断章479

一面的なものの見方、あるいは党派性、さらには曖昧(あいまい)な現実認識をよりどころに、「資本主義からの撤退」とか「資本主義の終焉」、あるいは「脱成長」を語るインテリがいる。これは、「競争よりも平等な和諧社会の建設」をうたう中国共産党(習 近…

断章478

「日本人が心にとめておかなければならないのは、第二次世界大戦後に日本が手に入れた繁栄は、アメリカの核の傘の提供と軍事的保護によってもたらされたということである。日米安全保障条約をベースとしたアメリカによる軍事的庇護のもと、日本はその資金の…

断章477

まもなくウクライナにも冬が来る。 「人を守ってこそ、自分も守れる。己のことばかり考えるやつは、己をも滅ぼすやつだ!」(島田 勘兵衛・映画「七人の侍」)。 そうだ。わたしは、厳冬期が来る前に、日本からウクライナへの軍事装備品の支援を重ねて訴えた…

断章476

愚か者や詐欺師たちが、「資本主義からの撤退」「資本主義の終焉」を盛んに言いふらしている。しかし、資本主義は、「王侯貴族だけでなく、一般大衆が自分たちの夢をかなえる」うえで最適の経済システムである。だからこそ、ひとびとを魅了し、世界を席巻し…

断章475

世界(と日本)は、1930年代型複合危機に向かって直進している ―― ナチス・ドイツによるズデーテン併合からポーランド侵攻への道のりと、ロシアによるクリミア併合からウクライナ侵攻への経過を見比べて見よ! かかる危機の時代にはびこるものは、デマゴーグ…

断章474

「繁栄こそが平和を促し、貿易によって国際社会に平和が訪れるはずだ、と安堵(あんど)する傾向がある。しかし繁栄を各国がともに謳歌するなかで、第一次世界大戦は勃発したのだ。ドイツの成功に対し、他のヨーロッパ諸国は懸念を抱いた。そしてドイツは自…

断章473

世界の主だった国々の経済は、完全に資本のシステムになった。だから、熾烈な〈競争〉から逃れるつもりで田舎に個人的に移住したりしても、国家と企業は〈競争〉から逃れることができず、個人は否応なく国家の命運に縛られているのだから、(本当の意味では…

断章472

資本制社会以前の社会。たとえば、「ローマの奴隷たちは自分たちの労働のあり方について不満を抱いていた。一方、教養あるローマ人は、鎖につながれて厳しい監視下に置かれた奴隷が一日中働くことを、当たり前だと考えた。奴隷たちが私生活をほとんど持てな…

断章471

サンバホイッスルの音で心浮き立つカーニバル。「サンバのリズムが 一千一秒 ときめきを ムダにしないでって そう告げるの 踊り 踊らされて カーニバル」(中森 明菜♪)。そんなカーニバルも終わる日が来る。経済の好況・高度成長そしてバブルも、いつか終わ…

断章470

「友人に聞いた話だが、米国の知人が持ち家を売りに出しているという。450平米の中古住宅でプール付き、リフォーム済みのきれいな家を1年前に120万ドルで売りに出していたが、それをいま何と34万ドルに値下げしているとのこと。ところが、それでも買い手が現…

断章469

ロシアがウクライナに侵攻して6ヵ月後の8月25日、ダニエル・トリーズマンは、CNNで侵攻の“回顧と展望”を行ない、最後にこう述べた。 「プーチン氏によるウクライナ侵攻であらゆる疑念は残らず取り除かれた。我々は今や、新たな冷戦のただ中にいる。これを過…

断章468

わたしは、日本は〈富国強兵〉〈殖産興業〉に邁進しなければならないと主張する。すると、どこかで、「明治時代かよ」とか、「古典的帝国主義時代の提案だな」という声がする(ような気がする)。 しかし、21世紀といえども、戦場としての世界でいま起きてい…

断章467

今はどういう時代で、これから先どうなるのだろうか? 「左翼」インテリには酷評されるけれども、いつの間にか世界の主な国々の社会生活の基礎になっている“資本主義”。インテリのジジイ・ババアには嫌われているが、「私らしく自由に生きることができること…

断章466

「〈市場原理〉が働いてこそ、資本主義である。〈市場原理〉が働くとは、自由競争が作動するということは、資本主義には倒産と失業がつきものだということである」(小室 直樹)。また、“資本主義”では、恐慌あるいは金融危機が定期的に発生する。それは、「…