2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧
ネズミ男は、大洋に浮かぶ小さな「動物王国」に住んでいる ―― この「動物王国」は、大陸にある『動物農場』(G・オーウェル)に自国経済(儲け)の大きな部分を人質に取られているので、言うべきことも為すべきことも中途半端な、国らしくない国である。また…
「今日のような乱気流の時代にあっては、変化は常態である。変化はリスクに満ち、楽ではない。悪戦苦闘を強いられる。だが、この変化の先頭に立たないかぎり、企業、大学、病院のいずれにせよ、生き残ることはできない。急激な構造変化の時代にあっては、生…
「人間とは何であり、何であるべきか」、そして短期的な逆流や局地的な抵抗があったとしても、大局的に、「わたしたちはどこから来て、どこへ行くのか」という自問自答は続く。 近現代、すなわち19・20世紀を検討する前に、また18世紀を一瞥しておこう(ウィ…
「われわれは裸で生まれ、また裸で死んで行く」という“法話”がある。 しかし、生まれてくるときに、金のスプーンを咥(くわ)えて生まれる児もいれば、粗末な木の匙(さじ)を咥えた児もいる。また、死に際しても、痒(かゆ)い所に手が届くケアを受けつつ死…
「ちょっかいをしかけてくる外敵に対して自衛することのできない社会は、かならず自主独立を失い、場合によっては集団としてのアイデンティティをも失って離散消滅するであろう」(『戦争の世界史』)。 鳥は余りにも飛びすぎて、羽はボロボロになり、すっか…
「戦争は繰り返し起きている。文明が発展しても、民主政治が行われても、戦争は減らない。記録の残る過去3421年のうち、戦争がなかったのはわずか268年である。現在、戦争は人類の競争と自然淘汰の究極の形となっている。ヘラクレイトスは『戦いは万物の父で…
「現代とは一方では、近代から継承した『自由』と『豊かさ』を尊重する社会であり、他方では、その『自由』と『豊かさ』を人為的に維持・増進するために諸種の介入・保護・誘導・統制が導入された時代でもあります。自由と介入とは一見するなら相容れません…
世界のコロナ感染者数は5,200万人、回復者数は3,380万人、死者数は128万人である(今なお日毎に増えている)。 そんな中で、11月11日、日経平均株価は7営業日連続で値を上げ、バブル崩壊後の最高値を更新した(29年ぶりに)。 「目下の株高については、金融…
「戦前エリートはなぜ劣化したのか」という問いに対して、日露戦争後に「慢心と油断が生まれた。これが日本という小国のエリートにとって、死活的に重要な感覚を失わせてしまったといってよい。それは、時とともに変わっていくもの、すなわち国家を取り巻く…
差し当たり、今冬の失業者に10万円の給付を。さらに、プログラミングなどを無料学習できる学校、訓練校コースなどの建設・拡充を急げ。 「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とも言うが、凡そ、「勝ちには勝つ理由があり、負けには負ける理由…
「新型コロナウイルスの感染拡大に関連した解雇や雇い止めの人数(見込みを含む)が初めて7万人を超えた。厚生労働省によると6日時点で7万242人に達した。雇用情勢の厳しさが改めて浮き彫りになった。 厚生労働省が2月から全国の労働局やハローワークを通じ…
「新国立劇場・2019/2020演劇シーズン、シリーズ『ことぜん』の第一弾は、ロシアの作家ゴーリキーの『どん底』を上演します。この作品は我が国の演劇界において、1910年(明治43年)に『夜の宿』と題して初演されて以来、百年を経た現在でもたびたび上演され…
「歴史をみてわかるのは、宗教はいくつもの命をもち、繰り返し復活するということである。神と宗教は、過去に何度死と再生を経験したことか」(『歴史の大局を見渡す』)。 例えば、キリスト教について言えば、「ローマ皇帝コンスタンティヌスがキリスト教に…
「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ」(ダーウィン)。 大事なことなので、また書きましたよ。 「コロナ禍による収入減や雇用不安、テレワークの浸透などを背景に、副業を始める人が増えている。ネット上で仕事を受発注する…
「概括的にいうなら、近代とは19世紀を指し、現代とは第一次世界大戦以降の20世紀を指すと考えて大過ありません」。 そして、「近代とは、個人がおのれの際限のない欲望に従って、おのれのもてる手段を自由に用い、他者と自由に契約することを通じて、欲望を…
「19世紀末から第一次世界大戦勃発まで繁栄した第一のグローバル経済。その時期の欧米先進国は、欲望を人為的に維持する介入的自由主義によって安定的に成長する路線を、少なくとも国内的には歩み始めていました。(中略) 第一次世界大戦によって、この第一…