2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

断章220

「1990年代以降、世界では、『グローバル化』とか『グローバル経済の時代』という言葉が何らかの願望や期待も込めて頻用されていますが、現在も、国家と国境は厳然として存在し、いかに『自由貿易』の掛け声を叫んでも、関税は原則として廃止されていません…

断章219

『独学大全』 読書猿 ダイヤモンド社・2020年刊 自らを「拳を握って立つ女」と名乗る、アマゾン(ベスト1000)レビュアーは、「評点5つ星のうち5.0。本書があれば学習法・研究法に関する本をもう買う必要はない」と断言する。 ―― 以下は、そのレビューのコピ…

断章218

日本共産党は、共産主義(マルクス主義)のもたらした“惨禍”の原因を、スターリンや毛 沢東の個人的性格や生産力の低さに還元して、もう決着済の終わった話にしている。そして、相変わらず、共産主義(マルクス主義)という“ドグマ”を信奉している。1991年の…

断章217

お客様(庶民)の困りごとを解決しよう、お客様(庶民)のニーズに応えたい、そして喜ぶ顔が見たい。これが商いの(そして政治の)一丁目一番地である。 「新型コロナウイルスの感染が拡大するインドで、日本の刃物メーカー『貝印』(東京・千代田区)の爪切…

断章216

「皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も『マネープランクリニック』の10月23日分 ―― 今日の相談者は、さばしろさん(仮名)。男性/契約社員/35歳。住まいは、持ち家一戸建てで、同居家族は、父ひとり(無職/70代前半)である」(あるじ…

断章215

日本共産党は、結党以来、半世紀以上の長きにわたって、旧・ソ連邦や中国や「北朝鮮」を「社会主義国」だとプロパガンダした。それらの国に「言論表現の自由」「学問の自由」は、微塵もなかった。そんなことは気にも留めず、日本共産党系「左翼」学者は、日…

断章214

「ある国内半導体メーカーの経営幹部は最近、中国・清華大学の教授から、『米国の攻撃は終わりが見えないが、必ずアジアの時代が来る。もっと一緒に何かできないか』という連絡をもらって驚いたと明かす。 習 近平国家主席の母校で、半導体を中心としたハイ…

断章213

主権国家体制とは、中世における普遍的世界の崩壊に伴って16世紀~18世紀のヨーロッパで形成された国家のあり方と世界秩序のことである。それは、国家より上位の権力を認めず、国家間は対等であるとする。 科学技術革命は、まずイギリスにおいて、18世紀半ば…

断章212

「産業革命は、なぜ他の国ではなくイギリスで起こったのか」という問いに対する回答のひとつは、「イギリスは(他国に比べれば)高賃金でかつエネルギー価格が低かったから」である。 というのは、すでにイギリスの農村ではペスト禍による人口減少から耕作地…

断章211

「読み書きと基礎的算術への全般的到達、次いで中等・高等教育のテイクオフは、全体として、〈歴史〉の本質的基軸のひとつをなすということは、認めなければならない。大文字の〈人間〉なるものについての理論的考察を行なっても、〈人間〉とは何かの理解を…

断章210

「16世紀に大航海時代を迎えたヨーロッパは、世界の拡大とともに繁栄を謳歌した。ところが16世紀末、宗教戦争が始まると社会は安定を失っていった。 “17世紀の危機”(例えば、17世紀中、小規模のものも含めて戦争のなかった時期はわずか4年しかなかったとさ…

断章209

「ヨーロッパでは15~16世紀、ほぼ近世の前半にあたる時期に、商業上の大きな変化が発生します。そのひとつは域外貿易の拡大であり、他方は『価格革命』です。これら2つの変化を総合して、ヨーロッパ近世の『商業革命』と呼びます。 『地理上の発見』や『新…

断章208

封建的生産様式とは、封建領主層が直接的生産者である農奴の剰余を「経済外的強制」によって収奪する生産様式である。 この「経済外的強制とは、たとえば、封建領主が農奴から封建地代を収奪するなど、富の移転が当人の自由意思(他者の所持する何かと交換し…

断章207

「現在は過去の集積に他ならない。過去に目を向けることで現在を理解することが可能になる」。 「封建制とは、君主の下にいる諸侯たちが土地を領有してその土地の人民を統治する社会・政治制度である。諸侯たちは、領有統治権のかわりに君主に対して貢納や軍…