2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧
先週末、「23日のニューヨーク株式市場は、企業の業績が改善傾向にあることを受けて景気回復への期待から多くの銘柄に買い注文が広がり、ダウ平均株価の終値は最高値を更新し、終値として初めて3万5000ドルを超えました。(中略) ダウ平均株価の終値は前日…
最も温厚で最も残忍な種、ホモ・サピエンス。協力的で思いやりがありながら、同時に残忍で攻撃的な人間の特性は、いかにして育まれたのか? 「第二次大戦中、強制収容所(引用者注:ナチス。付け加えれば旧・ソ連、中国、カンプチア、『北朝鮮』などなど)の…
現生人類(ホモ・サピエンス)はアフリカで20~30万年前に生まれ、6万年くらい前に本格的にアフリカを出たとされる。「アラビア半島沿岸部を伝って現在のイラン付近に至り、そこを起点に、インドから東南アジア、オセアニア方面にむかう『南ルート』、中央ア…
「私たちはどこから来たのか。この気宇壮大な問いの魅力のわりには、ホモ・サピエンスが存在するようになった理由は驚くほど議論されていない。我々の種の起源をめぐる研究の大部分は、『なぜ』『どのように』ではなく、『いつ』『どこで』に焦点を当ててい…
「人間はいつも競合する集団を作ってきた。それぞれの集団において、個人は仲間の援助や保護に頼っている。つまり、その集団に属する男女にとり、結婚して子供を産み、遺伝子を伝えていくには、集団は絶対に存続しなければならなかった。 互いに協力して、ま…
現代の森に住む小共同体はどうだろうか? 「ダニ族はニューギニアの隔絶された高地に住む典型的な部族で、集団内の平穏とよそ者の殺戮が共存していた。ニューギニアの別の部族であるバクタマン族のすべての共同体は、不法侵入者を許さず、たいてい暴力で応じ…
現生人類の誕生や移動については、まだまだ新発見と研究が継続中である。 さしあたり、「あなたとわたしはチンパンジーのような生き物の子孫であり、その生き物は6~700万年前に熱帯雨林を離れてサバンナに移り住んだ」(ヒッペル2019)。 なぜ移り住んだの…
「現在はまぎれもなく過去の延長線上に存在している。過去にじっさいに起こったことであれば、いつかふたたび起こる可能性は常にある」(『人類と気候の10万年史』)。 著者・中川 毅の「古気候学と呼ばれる有史以前の気候変動を解明する研究は、あまり認識…
「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」という問いは、単に“教養”を増やすためのものではない。 「人間の本性と限界を冷静に見据えたうえで、可能な限りにおいて改革と正義の実現をめざす」実践のためである。 「ホモ・サピエンス…
「一読三嘆(いちどくさんたん)とは、優れた文章を読み非常に感嘆すること。三嘆の三は何度もの意で、一度読んで、何度も感嘆すること」。 日本の文系学者先生のお書きになるものは、おおむね、真逆の「嘆(なげ)く」という意味での三嘆 ―― やれやれ、また…
世界は不条理に満ちている。気立てが良くて勉強もよくできた貧家の娘がいた。東京大学医学部に進めるコースに合格した3年後、白血病で亡くなった。 世界は理不尽にあふれている。ほとんどタヌキしか通らないような田舎にガードレール付きの2車線道路があり、…