2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

断章143

時代が大きな曲がり角を迎えた時、必ず、甲論乙駁する諸子百家が登場し、切磋琢磨を通じて時代を画する「思想」や「宗教」が頭角を現わし、さらにそれを宣伝・布教するエバンジェリスト(伝道者)が登場するものである。 もし、新型コロナによって時代が大き…

断章142

ここ最近、『週刊文春』や『東洋経済』で、思想家・内田樹が“珍説”を述べている。思想家・内田の“珍説”は、「思想家の痴呆化、思想の死相」と呼べるレベルのものである。神戸女学院(内田の元職場)の女子大生に頼まれて採点をかなり甘くしても、「おのれの…

断章141

『塀の中の懲(こ)りない面々』は、作家・安部譲二の自伝的小説でデビュー作である。塀の中の懲(こ)りない面々とは、自由が制限される刑務所服役経験があるにもかかわらず入出所を繰り返す累犯罪者達のことを指している。 中南海の塀の中にも懲りない面々…

断章140

ネズミ男は、「ヘーゲル」を齧(かじ)ってみた。まるで歯が立たなかった。低学歴で地頭(じあたま)も良くない現実を突きつけられたのである。かてて加えて連日の外出自粛である。つれあいのハムスター女と、「殿。まだ名前も歳も聞かれておりませぬ」「よ…

断章139

「最善を望みつつ、最悪に備えよ」 ディズレーリ(大英帝国・ヴィクトリア女王に最も寵愛された首相)の言葉である。 ―― ベストの結果を出せるようにヴィジョンを持ち、そのために全力で努力する。但し、常に最悪のケースを考えてそれに素早く対処できるよう…

断章138

《ジム・ロジャースとシンガポール》を考えるための素材。 1. 「『少子高齢化で衰退する日本なんて、早く脱出し、中国に見習うべきだ』。世界的に著名な投資家、ジム・ロジャーズ氏が、こうした『日本崩壊論』を主張して10年近くが経つ。 この間、当のご本人…

断章137

「海の中で、大きくゆっくりと泳ぐクジラ。夢占いではクジラが夢に出てくることは環境や人間関係の大きな変化を暗示する」という。新型コロナ以後の金融の世界も大きな変化を迎えるのだろうか。 金融の世界にもクジラがいる。例えば、年金積立金管理運用独立…

断章136

次は何か? すでに警告は出されている。 「スイスの製薬会社ノバルティスのバス・ナラシムハン最高経営責任者(CEO)は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大について、第1波は数カ月以内に収束する可能性が高いが、世界は第2波に備える必要があると、スイス…

断章135

政府の新型コロナに対する対応は、規模が小さすぎる、あるいはスピードが遅すぎる、つまり「too little, too late」との厳しい批判が出ている。 1億2千万人の民主制国家が方向転換をするのは全体主義国家ほど容易ではないし、「すべてこの世の出来事は、一つ…