2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

断章253

H・ノエル・ブレイズフォードは、P・ドラッカー『「経済人」の終わり』1939年初版への「序文」を書いた。 「本書は、何についての本であるか。主としてそれは、ファシズム全体主義とは何かを知らしめるものである。(中略) ルターとカルヴァンの勝因は、16…

断章252

コロナ禍対策としての超金融緩和によって資産バブルはさらに膨らんだ。 「保有資産が10億ドルを超え『ビリオネア』と呼ばれる米国の大富豪約650人の資産総額が、新型コロナウイルスの流行下に1兆ドル(約104兆円)以上増えたことが、米シンクタンクの政策研…

断章251

P・ドラッカーは『「経済人」の終わり』の1969年版への「まえがき」に、「本書の結論は(引用者注:1939年初版発刊)当時としてはあまりに極端だった。すなわちヒトラーの反ユダヤ主義がその内部的力学によってユダヤ人抹殺という『最終解決』まで進まざるを…

断章250

「本書の分析は、ドイツにおいてナチスが政権を奪取したときには、事実上完了していたといってよい。事実、その後数年間の現実の動きは、私の分析の正しさを証明していた。しかも私はかなり正確に予測していた。こうして私の分析が単なる仮説以上のものであ…

断章249

「本書は政治の書である。本書には明確な政治目的がある。自由を脅かす専制に対抗し、自由を守る意思を固めることである」。 P・ドラッカーは、亡命後の29歳でのデビュー作『「経済人」の終わり』の「まえがき」で決然とこう宣言した。 わたしは、P・ドラッ…

断章248

オスカー・ワイルドが、「ほとんどの人々は他の人々である。彼らの思考は誰かの意見、彼らの人生は模倣、そして彼らの情熱は引用である」と言うとき、その言葉は、わたしを刺す。痛い。 100回読むに値する「古典」、日本刀のように鍛え抜かれた「思想」をた…

断章247

15兆円以上を運用している世界最大の債券マネジャーであり世界最大のヘッジファンドの創立者であるレイ・ダリオは、「わたしたちは、1930年代的危機に際会している」と言ったが、いわゆるパンデミック・バブルを除けば、その他の情勢に大きな変化はみられな…

断章246

日本の「左翼」インテリは、韓国「従北左派」に、あるときは力を貸し、あるときは結託して「反日」に勤しんできた。その韓国「従北左派」は、最近、どうしているのだろうか? 「韓国国会で14日、いわゆる『対北ビラ禁止法』(南北関係発展法改正案)が可決さ…

断章245

「市民社会の解剖学は経済学のうちにもとめられなければならない」としたマルクスは、主著『資本論』において詳細な「市民社会」の解剖図(あるいは「資本制社会」の超音波画像)を提示した。しかし、その解剖図は難解である(あるいは超音波画像は不鮮明で…

断章244

「厚生労働省は15日、新型コロナウイルス感染拡大に関連する解雇や雇い止めは、11日時点で見込みを含めて7万6543人だったと発表した。前週よりも1202人増加。アルバイトなどの非正規労働者が約6割に当たる702人を占めた」(共同通信)。 〈政治〉という“言葉…

断章243

マルクス主義の《ドグマ》に囚われている「左翼」学者たちは、「社会主義国家」という“用語”を躊躇なく使用する。ところが、虚心坦懐にマルクスの著作を読む限り、「社会主義国家」というようなものは、ありえようがないのである。 マルクスは、資本制的生産…

断章242

1976年、イスラエルのハイファに生まれたユヴァル・ノア・ハラリは、ティーンエイジャーだった頃のことを、「私は、絶えず悶々としていた。世の中というものが少しも理解できず、人生について抱いていた大きな疑問の数々に、答えがまったく見出せなかった。…

断章241

「ますます特権を増大させるわれらが特権階級は、逆説的だが、ますます欲求が満たされず、ますます貪欲になり、ますます国家に敵意を抱くようになる。 基本的所得格差が法外な比率で増大していくような世界では、富裕者は、己の納税額が減少することを要求し…

断章240

「20歳だろうと80歳だろうと、学ぶことをやめた者は老人である」(ヘンリー・フォード)。 ネトウヨは、高学歴のリベラルなお利口さんたちから、「低学歴のアタマ悪い馬鹿だよね」と言われている。 確かに。わたしについては、そのとおりである。中学3年生の…

断章239

日本の自称「知識人」インテリは、韓国の「躍動する民主主義」とやらが大好きで、韓国の『ハンギョレ新聞』に日本の悪口をたびたび投稿して、韓国の「反日」プロパガンダの片棒をかついでいる。 では、その韓国では、どんなことが起きているのか。 11月2日の…

断章238

アテネの守護神・アテーナーは、「知恵と戦いの女神」であり、鎧や楯(イージス)を身につけ長槍を手にしていた。自称「知識人」リベラルが嫌悪しようとも、「左翼」学者がやっきになって妨害しようとも、軍事(防衛)研究を進めることは国家の責務である。…

断章237

わたしは、現場仕事や実業世界の底辺で生活したから、言うなれば、蟻(アリ)の目を持っている ―― 旧・ソ連や中国を「社会主義国家」と称え続けた日本共産党(不破 哲三)は「科学の目」を持つと自画自賛していた。 なので、「どんなことをしてカネを稼いで…