2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

断章469

ロシアがウクライナに侵攻して6ヵ月後の8月25日、ダニエル・トリーズマンは、CNNで侵攻の“回顧と展望”を行ない、最後にこう述べた。 「プーチン氏によるウクライナ侵攻であらゆる疑念は残らず取り除かれた。我々は今や、新たな冷戦のただ中にいる。これを過…

断章468

わたしは、日本は〈富国強兵〉〈殖産興業〉に邁進しなければならないと主張する。すると、どこかで、「明治時代かよ」とか、「古典的帝国主義時代の提案だな」という声がする(ような気がする)。 しかし、21世紀といえども、戦場としての世界でいま起きてい…

断章467

今はどういう時代で、これから先どうなるのだろうか? 「左翼」インテリには酷評されるけれども、いつの間にか世界の主な国々の社会生活の基礎になっている“資本主義”。インテリのジジイ・ババアには嫌われているが、「私らしく自由に生きることができること…

断章466

「〈市場原理〉が働いてこそ、資本主義である。〈市場原理〉が働くとは、自由競争が作動するということは、資本主義には倒産と失業がつきものだということである」(小室 直樹)。また、“資本主義”では、恐慌あるいは金融危機が定期的に発生する。それは、「…

断章465

19世紀の大混乱・大波乱・大変化からは、マルクス主義(コミュニズム)が生れた。マルクス主義(コミュニズム)は、「いまの世界と自分はこれでいいのかという煩悶(はんもん)を感じる人々に、歴史のなかで進むべき道を見失った人々に、人生の意味を提供し…

断章464

世界的な大混乱・大波乱・大変化は、間違いなくやって来る。 「アメリカ資産運用大手GMOの共同創業者兼チーフストラテジスト、ジェレミー・グランサム氏は、7日、世界経済は根強いインフレやタカ派的な金融政策、地政学的緊張を背景にここ数年で最も不安定…

断章463

「酒場政談レベルの世間知や道徳論による俗流資本主義批判」がまき散らされている。わたしたちは、“術語”(専門用語・テクニカルターム) ―― たとえば、資本主義 ――をはっきりと定義するか、さもなければ各術語について充分共通の理解をもった上で、議論をは…

断章462

今のところ、“資本主義”より優れた経済システムは、ありません。「私の人生は私が決める」という“欲望”に応えることができるのは、“資本主義”だけ、CAPITALISM,ALONEなのです。 現在の停滞した日本でも、「ここ20年で創業し、保有株の価値を高めて『株式長者…

断章461

資本制社会における賃金労働者は、二重の意味で自由な労働者である。 「二重の意味で」とは、第一に、奴隷ではなく、(労働力の所有者として)自由に契約できる主体ということであり、第二に、生産手段をもたない(生産手段から自由な)主体ということである。…