2020-01-01から1年間の記事一覧

断章223

「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ」(ダーウィン)。 大事なことなので、また書きましたよ。 「コロナ禍による収入減や雇用不安、テレワークの浸透などを背景に、副業を始める人が増えている。ネット上で仕事を受発注する…

断章222

「概括的にいうなら、近代とは19世紀を指し、現代とは第一次世界大戦以降の20世紀を指すと考えて大過ありません」。 そして、「近代とは、個人がおのれの際限のない欲望に従って、おのれのもてる手段を自由に用い、他者と自由に契約することを通じて、欲望を…

断章221

「19世紀末から第一次世界大戦勃発まで繁栄した第一のグローバル経済。その時期の欧米先進国は、欲望を人為的に維持する介入的自由主義によって安定的に成長する路線を、少なくとも国内的には歩み始めていました。(中略) 第一次世界大戦によって、この第一…

断章220

「1990年代以降、世界では、『グローバル化』とか『グローバル経済の時代』という言葉が何らかの願望や期待も込めて頻用されていますが、現在も、国家と国境は厳然として存在し、いかに『自由貿易』の掛け声を叫んでも、関税は原則として廃止されていません…

断章219

『独学大全』 読書猿 ダイヤモンド社・2020年刊 自らを「拳を握って立つ女」と名乗る、アマゾン(ベスト1000)レビュアーは、「評点5つ星のうち5.0。本書があれば学習法・研究法に関する本をもう買う必要はない」と断言する。 ―― 以下は、そのレビューのコピ…

断章218

日本共産党は、共産主義(マルクス主義)のもたらした“惨禍”の原因を、スターリンや毛 沢東の個人的性格や生産力の低さに還元して、もう決着済の終わった話にしている。そして、相変わらず、共産主義(マルクス主義)という“ドグマ”を信奉している。1991年の…

断章217

お客様(庶民)の困りごとを解決しよう、お客様(庶民)のニーズに応えたい、そして喜ぶ顔が見たい。これが商いの(そして政治の)一丁目一番地である。 「新型コロナウイルスの感染が拡大するインドで、日本の刃物メーカー『貝印』(東京・千代田区)の爪切…

断章216

「皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も『マネープランクリニック』の10月23日分 ―― 今日の相談者は、さばしろさん(仮名)。男性/契約社員/35歳。住まいは、持ち家一戸建てで、同居家族は、父ひとり(無職/70代前半)である」(あるじ…

断章215

日本共産党は、結党以来、半世紀以上の長きにわたって、旧・ソ連邦や中国や「北朝鮮」を「社会主義国」だとプロパガンダした。それらの国に「言論表現の自由」「学問の自由」は、微塵もなかった。そんなことは気にも留めず、日本共産党系「左翼」学者は、日…

断章214

「ある国内半導体メーカーの経営幹部は最近、中国・清華大学の教授から、『米国の攻撃は終わりが見えないが、必ずアジアの時代が来る。もっと一緒に何かできないか』という連絡をもらって驚いたと明かす。 習 近平国家主席の母校で、半導体を中心としたハイ…

断章213

主権国家体制とは、中世における普遍的世界の崩壊に伴って16世紀~18世紀のヨーロッパで形成された国家のあり方と世界秩序のことである。それは、国家より上位の権力を認めず、国家間は対等であるとする。 科学技術革命は、まずイギリスにおいて、18世紀半ば…

断章212

「産業革命は、なぜ他の国ではなくイギリスで起こったのか」という問いに対する回答のひとつは、「イギリスは(他国に比べれば)高賃金でかつエネルギー価格が低かったから」である。 というのは、すでにイギリスの農村ではペスト禍による人口減少から耕作地…

断章211

「読み書きと基礎的算術への全般的到達、次いで中等・高等教育のテイクオフは、全体として、〈歴史〉の本質的基軸のひとつをなすということは、認めなければならない。大文字の〈人間〉なるものについての理論的考察を行なっても、〈人間〉とは何かの理解を…

断章210

「16世紀に大航海時代を迎えたヨーロッパは、世界の拡大とともに繁栄を謳歌した。ところが16世紀末、宗教戦争が始まると社会は安定を失っていった。 “17世紀の危機”(例えば、17世紀中、小規模のものも含めて戦争のなかった時期はわずか4年しかなかったとさ…

断章209

「ヨーロッパでは15~16世紀、ほぼ近世の前半にあたる時期に、商業上の大きな変化が発生します。そのひとつは域外貿易の拡大であり、他方は『価格革命』です。これら2つの変化を総合して、ヨーロッパ近世の『商業革命』と呼びます。 『地理上の発見』や『新…

断章208

封建的生産様式とは、封建領主層が直接的生産者である農奴の剰余を「経済外的強制」によって収奪する生産様式である。 この「経済外的強制とは、たとえば、封建領主が農奴から封建地代を収奪するなど、富の移転が当人の自由意思(他者の所持する何かと交換し…

断章207

「現在は過去の集積に他ならない。過去に目を向けることで現在を理解することが可能になる」。 「封建制とは、君主の下にいる諸侯たちが土地を領有してその土地の人民を統治する社会・政治制度である。諸侯たちは、領有統治権のかわりに君主に対して貢納や軍…

断章206

1989年末、資産価格の上昇と好景気などを背景に株価はうなぎ登りとなり、日経平均株価は、史上最高値3万8,915円を付けた。これはまさに歴史的なピークであり、その後30年を経過してもなおこのピークを超えていない。日経平均株価に象徴されるように、日本経…

断章205

「実際、世の多くの人々が平和と呼んでいるものは、単に名目だけのもので、事実はむしろ、すべての国を相手に、いつも宣戦布告のない戦争に巻き込まれているのが、自然に適ったあり方だとしなければならない」(『法律』 プラトン)。 現代世界も一皮むけば…

断章204

台風、巨大高潮、集中豪雨、土砂崩れ、地震。日本は災害列島と揶揄(やゆ)されるほど、毎年多くの大規模な自然災害に見舞われる国である。また、戦後に整備された各種社会インフラの老朽化もすすんでいる。なので、防災・減災の手を緩めることはできない。 …

断章203

自由な国では、人は欲するところを考え、述べることができ、為すこともできる。 古典的な型の独裁制においては、人は欲するところを考え、述べることはできるが、為すことはできない。 軍国主義独裁では、述べることも、為すこともできない。 そして、全体主…

断章202

ルドルフ・ヒルファディングは、「1940年の一論文で、ソ連を全体主義国家と特徴づける。ソ連が資本主義でも社会主義でもないと考える。社会主義でないというのは、そこには社会主義と不可分な自由と民主主義がないからである。ソ連はむしろ、国家権力が絶対…

断章201

映画、邦題『1916 自由をかけた戦い』(2019年、ポーランド製作)のDVDを観た。 DVDケースの表には、「〈祖国〉を取り戻せ」とあるから、映画『1917』と間違うはずはないのだが、「Filmarks 映画」の評価欄には、『1917』と間違って借りた人がちらほら見受け…

断章200

「戦にこれを戦わせ、それが死んで哀れまなければ、誰が汝の前で死戦しようとするか。死ねばこれを悲しみ、傷つけば見舞いに行き手当をするのが兵の主、旗の主というものであるぞ。そのようであれば、兵士は命を惜しまず主の前で死のうとするぞ」 先日、モデ…

断章199

憂き世に住まえば、「天は我々を見放した」ことも、「神は死んだ」ことも、実は心の奥底では分かっているのである。ただ、それでは余りにも心もとないので、ある人は富貴栄華を約束する世俗の「宗教」にすがり、ある人は富貴栄華をもたらすという「自己啓発…

断章198

以下は、9月7日付けの韓国・朝鮮日報の記事である。 「『海外勤務可能なDRAM設計者募集△担当業務:10ナノメートルDDR4設計△経歴:S、H半導体関連部門勤務社優遇△年俸は最高条件で待遇可能、住宅提供、子女のインターナショナルスクール就学保証』 最近韓国の…

断章197

「北朝鮮」、金王朝のじゃじゃ馬、金 与正は、韓国・文 在寅政権に向かって、「いつも、まるで子供のように純真で希望に膨れた夢のようなことだけをしゃべり、偉そうなふり、正義に富むような振り、原則的であるようなふりをし、平和の使徒のように振る舞い…

断章196

〈だけども 問題は 今日の雨 傘がない〉(♪井上 陽水) 「9月1日は13時時点で『新型コロナ』関連の経営破たん(負債1000万円以上)が5件(倒産2件、弁護士一任・準備中3件)発生、2月からの累計は、全国で446件(倒産390件、弁護士一任・準備中56件)に達し…

断章195

古典古代とは、古代ギリシア・ローマ時代の総称である。この時代には、農業生産と交易の発展によって、自分の生計を維持するだけのために必要であるよりも多くのものを生産できるようになった。 「より多くの労働力を給養する手段が存在していたし、これらの…

断章194

尾崎 秀実(おざき ほつみ)。1901年生まれの、この男は、知性の点では申し分無かった。なにしろ、「評論活動をしていた当時は、『最も進歩的な愛国者』『支那問題の権威』『優れた政治評論家』などと評価され、評論家としての権威・評判は共産主義が抑圧さ…