断章409

 未来学者、アルビン・トフラーは、「1945年から1990年までの2,340週のうち、この地上が真に戦争から解放された週は全部で3週間しかなかった」と書いた。

 

 外では血の雨が降り続いていたし、「北朝鮮」は日本の海岸から少女を拉致していたが、アメリカ軍の“核の傘” ―― その重さは沖縄県民の肩をくじいた ―― の下での“平和”になれた日本の「左翼」インテリたちは、「非武装中立」の白昼夢(注:非現実な空想をたくましくすること)にふけっていた。今でも、“公約”で「自衛隊を縮小する」という頓馬(とんま)な政党がある。

 

 「非武装中立」は絶対にありえない、とは言わない。というのは、日本の隣にいるのは、「日本の四つの島を核爆弾で海に沈めてやる」と言った「北朝鮮」であり、「弱い国は強い国に喧嘩を売るな」と言う“戦狼外交”の総領事を置く中国であり、「ロシア事業の停止や撤退を判断した外資系企業の資産を差し押さえる検討をする」というロシアである。

 だから将来、「ならずもの国家」が日本に対して「非武装中立」を要求することはありそうだし、日本国内にはもろ手をあげて歓迎しそうな「反日」人士が沢山いるからである。