断章485

 「ロシアによる軍事侵攻を受けているウクライナでの戦闘に参加し戦死した台湾人義勇兵、曽聖光さんの追悼式が、首都キーウで予定されている。軍関係者からは曽さんの死を惜しむ声が上がっている。 曽さんが参加していた部隊の報道官は9日、中央社の取材に応じ、曽さんについて勇敢な戦士だったと語った。他に行き場所がないため戦いに身を投じる人もいる中で、曽さんには明確な動機があったとも振り返った。ロシア軍の女性や子どもに対する残虐な行為を見ていられなくなったからだったという。

 部隊の幹部は、曽さんの遺族と台湾に対し『このような息子がいたことに、最大の敬意を』とフェイスブックに記した。投稿には軍服を着た曽さんの写真が添えられた。曽さんは今月2日、ウクライナ東部ルハンシク州での戦闘中に負傷し出血多量で死亡した。東部・花蓮の台湾原住民(先住民)族アミ族出身で、25歳だった。遺体はウクライナ中部に移された。消息筋によれば、遺族はポーランドに到着したという」(2022/11/10 フォーカス台湾)。

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 「ウクライナで戦死した台湾人義勇兵、曽聖光さんの遺族を支援しようと、台湾在住のウクライナ人らは自発的に寄付金を募り、集まった金額は8日午前までに約12万台湾元(約55万円)に達した。活動に参加するウクライナ人女性は、台湾に対するウクライナ人の感謝を伝えられればと願った。(中略)

 在台ウクライナ人のオーリハ・クリシさんは8日、中央社の取材に対し、曽さんの戦死の知らせに、在台ウクライナ人は衝撃を受けたと明かす。葬儀の手配などに役立ててもらおうと、寄付金を集めることにしたという。クリシさんはいかなる金銭や物も、息子を失った母親の悲しみを埋めることはできないと前置きしつつ、在台ウクライナ人は曽さんの遺族に少しでも力添えしたかったとし、『台湾人の貢献と犠牲に対し、知らないふりはしたくなかった』と話した。

 クリシさんによれば、曽さんの母親と姉、妻の3人は7日、台湾外交部(外務省)の手配の下でウクライナに向けて出発し、すでに現地入りした。戦争による死傷者の数が多く、複数の戦死者の遺体がまとめて運ばれるため、曽さんの遺族はもう一人の外国人義勇兵の遺族と共に遺体の到着を待っているという。クリシさんは、早急に確認手続きが終わり、無事に遺体が台湾に戻れることだろうと語った」(2022/11/08 フォーカス台湾)。

 

 そして、「ロシア軍の侵攻が続くウクライナ東部での戦闘で、日本人義勇兵の男性1人が死亡したことが11日、分かった。ウクライナ軍関係者が日本人の姓名に言及した上で、『われわれの戦友が戦闘中に死亡した』と時事通信に述べた。松野博一官房長官も同日午前の記者会見で、戦闘に参加していた20代の邦人男性が現地時間9日に死亡したと語った。ロシアのウクライナ侵攻による日本人の死者は初めてとみられる。男性はウクライナ東部戦線で反転攻勢作戦に参加した部隊に所属。戦闘中に部隊が攻撃に遭い、命を落とした。ウクライナ軍は家族と連絡を取り、遺体の送還作業に着手している。松野長官によれば、男性の死亡は現地時間10日に確認され、在ウクライナ日本大使館が家族への連絡などの支援を行っている」(2022/11/11 時事コム)。

 

 哀悼の誠を捧げます。