断章49

 1549年に日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルは、インド・ゴアにいる友人に宛てて、「この国の人びとは今までに発見された国民の中で最高であり、日本人より優れている人びとは、異教徒のあいだでは見つけられないでしょう。彼らは親しみやすく、一般に善良で悪意がありません。驚くほど名誉心の強い人びとで、他の何ものよりも名誉を重んじます」と日本人の印象を伝えた。

 

 およそ500年後、フランス人のエマニュエル・トッドは、少子高齢化対策としての外国人労働者の受け入れ拡大によせて、「日本は自信を持つことです。日本の文化は、間違いなく、人類史の素晴らしい達成の一つです。実際、日本文化に魅了されて、多くの外国人が日本にやって来ています。

 そのようにやって来た外国人が長く定住するようになれば、次第に日本社会に属することを誇りに思い、さらには『日本人になりたい』と思うはずです。

 日本は、そのくらいの自信を持った方がいい。自信をもって外国人に寛容に接すれば、必ずや『同化』は成功するはずです」と語った。

 

  自分が生まれ、育ち、暮らしている日本を愛することができず、日本の「民族主義」「軍国主義復活」を批判するが、中国・「北朝鮮」・韓国の「民族主義」「現にある軍国主義」については沈黙する自称「知識人」リベラルたち。

 「みずから説教壇に立つとまともな話もできないくせに、説教している人の落度や勇み足を指摘することにかけては大変な才能を発揮する」(『ドン・キホーテ』)、ろくでもない鳩山・菅たち。

 

 国道の分離帯に散乱するゴミを見れば日本人の倫理規範の衰えを感じずにはいられないし、夜郎自大、唯我独尊になっては困るが、わたしたち日本人は、もっと日本に「自信」を持ってもよいのではないだろうか。

 

 「いまの多くの日本人が、ごく普通のあたりまえのこととして受け取っている、言論の自由表現の自由、政府の政策を批判したり抗議したりする自由、それがどんなにすばらしいことかわかるのは、私のような独裁国家から来た人間だからではないだろうか」(『北の喜怒哀楽・45年間を北朝鮮で暮らして』)。